熊本へ旅行に行く夢を見た。
ロングコートを着ていたので季節は冬なのだろう。
帰る前に恋人と一緒に有名なホテルのレストランに入ろうとしたが、とても混んでいたのでロビーのソファに座って少し待つことにした。
すると、こんな場所に何やらやさぐれた中年男が。
絡んできたので話を聞くと、彼は”石塚”と名乗った。料理人になりたかったが挫折たとのことで、もう三日も何も食べていないらしい。
「まあ、カレーでも食べなさい」と、何故か大衆食堂(ホテルは何処行った)で彼にカレーをおごった。
「…………!? これだッ!!!」
カレーを一口食べた彼の頭に、突然の天啓が閃いた。
彼は生き生きと瞳を輝かせ、「ありがとう、もう一度がんばってみるよ!」と、私たちの前から足早に去っていった。
さて、そろそろレストランの混雑もなくなっただろうと思い、恋人とふたりで戻ってみた。
何故か入り口が地上3メートルにあって、フリークライミングに大変苦労したが、なんとか店内に入れた。
店内に大々的に貼られたポスターには、コックコートに身を包んだ見覚えのある男が満面の笑みで印刷されていた。
”伝説的カレー職人石塚!”
どうやらその伝説的カレー職人を厨房に招いているらしい。
別れてからほんの数分の間に伝説的カレー職人になってしまっていた石塚さん。
時間の流れがおかしいことを不思議にも思わず、「あー、石塚さん出世したんだね」などとのんきにカレーを食べる私たち。
満足してホテルを出る。外はすっかり夜の帳が降りていた。熊本の夜空は星がきれいだ。
さて、じゃあ帰ろうか。という恋人についていくと、阿蘇山の山頂に鏡のように輝く銀色の巨大ロケットが横たわっていた。
トラクタービームで客を船内に収容し、ロケットは超低空飛行で福岡に向けて発進、熊本を後にしたのだった…。
よくある意味不明で突拍子もない夢。
見ず知らずのNPCに名前や設定が付いていたのがおもしろかった。
ロケットの超低空飛行はさぞ迷惑だっただろうな。
伝説的カレー:★★★☆☆